2019年05月01日

平成31年前期「社会的養護」解答の根拠 問1~問2

皆さんこんばんは、桜子先生です。

令和初日の今日、皆さんはどのように過ごされましたか?
今日の東京は、天皇皇后両陛下がお出ましのときだけ
美しく晴れ上がり、
なんだか結婚式のパレードのときのことを思い出していました。


さて、今日は午前中に教育原理についてもアップしましたので、
勢いで「社会的養護」の解答の根拠についてもご説明します。
こちらも、現時点での解答と予想されるものについての説明ですので、
その点ご了承くださいね。

ではいきます。今回は問1と問2です。

<問1>
「児童福祉法」及び「児童虐待の防止等に関する法律」における、平成 28 年の改正 内容に関する記述について。
これはわかっているようでも、難しかったかもですね。
ただ、「適切なものを1つ」選ぶ問題なので、
こういうときは、「絶対に違う」ものから消していきましょう。

その視点でみていくと、
まず2です。
「市町村が設置する児童福祉審議会の調整機関について、専門職を配置しなければならないとした」とありますが、これって、ミニテストに使ったの、おぼえてます?
調整機関への専門職配置=調整担当者を置かなくてはならないのは、
市町村の要保護児童対策地域協議会でしたよね。
なので、児童福祉審議会じゃないから、×にできます。

つぎに3。
「一時保護中の 18 歳以上の者等について、22 歳に達するまでの間、新たに施設入所等措置を行え るようにした」
いやいや、一時保護中の18歳以上の者について、つまり「延長者」についての規定は、「20歳まで」でした。
この「22歳」ってのは、自立援助ホームの入所期間が、22歳まで条件によっては延長できることになったのと混同させようとしています。
ここに騙されちゃだめですわ。

それから5。
「児童虐待の発生予防に資するため、都道府県は、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を 行う母子健康包括支援センターの設置に努めるものとした」
都道府県じゃないですね、市町村です

さて、ここまでで、2,3,5は捨てられました。
残りみてみましょう。
1。
「市町村から児童相談所への事案送致を新設した」
これって、もっともらしいけど・・・あれ?逆じゃない?
児童相談所から市町村への事案送致ですよね!

ということで、残りは4。
そしてこれが正解です。

根拠として、この資料を再掲します。
以前ブログにもアップしていますが、これをご覧になっていれば、
この問題が解けたのではと思っていますよ。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/03_3.pdf

<問2>
「里親が行う養育に関する最低基準」(平成 29 年 厚生労働省)の一部。
文章はこちらでした。

里親が行う養育は、委託児童の( A )を尊重し、基本的な( B )を確立するとともに、豊かな人間性及び社会性を養い、委託児童の( C )を支援することを目的として行われなければならない。

さあ、こんな文章ははじめてみた。
そういうときどうやって解いていくか。
まず選択肢をみましょう。

(組み合わせ)     
    A      B    C
1 最善の利益  生活習慣  発達
2 最善の利益  人間関係  自立
3 最善の利益  生活習慣  自立
4  自主性   人間関係  発達
5  自主性   生活習慣  自立


こういうときは、文章と選択肢の整合性を考えながら読んでいきます。

まず、
里親が行う養育は、委託児童の( A )を尊重し
といっていますね。
Aは「最善の利益」か「自主性」です。
どっちよ?
普通に読むと、「あ、最善の利益はキメせりふ!」っていって、
「最善の利益」を選んでしまいそうです。
でもちょっとまって。
今回の問題のテーマは、里親さんが委託児童を養育するときの、
具体的な基準についてのお話です。

具体的な生活のあれこれのとき、
「児童の最善の利益」なんてこと掲げます?
ここは、里親さんの委託児童への接し方を説明しているところなので、
「自主性」を選んでほしいのです。
正直ここで間違えてしまうと、この問題は不正解だったと思います。
そういう意味では、難しかったでしょうね。

で、Bです。
基本的な( B )を確立する。
選ぶのは「生活習慣」か「人間関係」です。
ここは、この次の文章に
「豊 かな人間性及び社会性を養い」とあるので、
「生活習慣」を選びたいところです。

そしてC。
ここは「発達」か「自立」です。
施設養護にしても里親委託にしても、
要保護児童に対しての責務は、
児童の養育と自立支援です。

したがってここはすんなり「自立」を選びましょう。
ということで、正解は5です。

ちなみに正解の文章は、
「里親が行う養育に関する最低基準」の第4条です。
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=414M60000100116&openerCode=1
twi-4234

ということで、まずは問1と問2の根拠をご説明いたしました。
この調子でどんどん解説していきますよ~。

祝令和!平成31年前期「教育原理」解答の根拠

皆さんおはようございます。桜子先生です。

令和の時代となりましたね!
この時代に、保育士となる皆さん。
夢と希望をもって、一緒にがんばりましょうね🌸


それでは今回は、
皆さんを苦しめた平成31年前期「教育原理」の
解答の根拠をお届けします。

この根拠は、現時点で想定される解答をもとにお届けしますので、
もし正答発表後に今回の解答と異なってしまうこともあるということを
事前にお伝えしておきますね。

ではご覧ください。

<問1>
「教育基本法」第9条の条文。
これはこのまま、条文を確認するだけです。
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=418AC0000000120

<問2>
「幼稚園教育要領」(平成 29 年3月告示)の前文。
これもこのまま、文章を確認。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/04/24/1384661_3_2.pdf

<問3>
ある文章の出典。以下に文章を引用しますね。

児童は、特別の保護を受け、また、健全、かつ、正常な方法及び自由と尊厳の状態の下で身体的、 知能的、道徳的、精神的及び社会的に成長することができるための機会及び便益を、法律その他の手段によつて与えられなければならない。この目的のために法律を制定するに当つては、児童の最善の利益について、最高の考慮が払われなければならない

これが初見の文章だとして、選択肢をみます。
すると
1 児童の権利に関する条約
2 児童福祉法
3 児童憲章
4 世界人権宣言
5 児童権利宣言

とあるので、「そうか、これは、児童の権利に関係する条約とかそのへんなのね」とわかるわけです。
ではそういう枠組みのなかで、それぞれの条約には、そのときのキーワードのようなものがあります。それをピックアップしたのが、赤くなっているところです。

まず「この目的のため~払わなければならない」とする最後の文章をみます。
ここで、児童に対する特別な保護のため、法律を定めるときには、児童の最善の利益を考えなくちゃだめなんだよ~、と言っています。
つまり、法律を定めるときにはこうしろ、ということで、この文章は法律ではないことがここでわかります。
とすると、2は捨てられますね。
そして「児童憲章」は、わが国独自に定められたもので、
こんなかたい内容を定めてはおらず、もっとぬるい感じです。
だからここで3も捨ててほしいですね。
次に「特別の保護」というキーワードに注目します。
児童に関する条約系の流れで、児童に対する対応として
「児童は守ってやんなきゃだめなんだぜ」から、「児童は権利の主体!児童の意見を尊重!」
というふうに変化していることを、皆さんは理解してなければいけない。
とすると、児童に対する最終形の条約である1は、この文章にはふさわしくない、ってわかりますね。
で、残るのは4と5なわけですが。
「児童を保護する」というのは、5のキーワードです。
第2条ですね。引用します。

児童は、特別の保護を受け、また、健全、かつ、正常な方法及び自由と尊厳の状態の下で身体的、知能的、道徳的、精神的及び社会的に成長することができるための機会及び便益を、法律その他の手段によつて与えられなければならない。この目的のために法律を制定するに当つては、児童の最善の利益について、最善の考慮が払わなければならない。

はい、まさに今回の問題文でした。

ということで、この手の問題は、まず問題文をみて、そして選択肢をみて、何についてきかれている問題なのかを把握し、そのうえで、問題文からキーワードをみつけていく、という方法で正解できます。


<問4>
お約束の人物シリーズ。
キーワードは「正統的周辺参加」でしたね。
これは私のPDFにいた人物でしたので、
皆さんちゃんと「3 レイヴとウェンガー(Lave, J. & Wenger, E.)」を
選べたと信じていますよ。


<問5>
これも人物シリーズ。
選択肢の中に、「わたしを選んで!」というキーワードが満載の、
簡単な問題だったはず。(ですよね?)
A 「知行 合一説」、陽明学から、イ 中江藤樹。
B 「綜芸種智院」から、ウ 空海。
C 「和俗童子訓」から、ア 貝原益軒。


<問6>
これは例のコメニウス問題です。
この問題については、問題文をどう解釈するかによって、
1とも3ともとれます。
私は全力で全員正解にしてほしいと思っています。


<問7>
文部科学省について。
不適切なものを1つ選ぶ問題だったので、
3の「少子高齢社会への総合的な対応」というところで、
「これって厚労省だよね?」
と気づいていただければ一発でした。
一応文科省の組織図貼っておきます。
http://www.mext.go.jp/b_menu/soshiki2/04.htm


<問8>
「幼稚園教育要領」(平成 29 年3月告示)の第3章からの文章。
問2のURL参照してください。
第3章はもしかして盲点だったかな??
ここは今度PDFご用意しますね。


<問9>
中央教育審議会答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」 (平成 27 年 12 月)からの問題。
これは、初見の資料問題の解き方でブログで説明していますし、
初見問題としては簡単な部類だったと思いますよ。
教育課程の話をしているので、
Aは「カリキュラム・マネジメント」しかいれようがないし、
Bについては
「教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る」
といわれたら、もう「PDCAサイクル」しかありえません。


<問10>
「障害者差別解消法【合理的配慮の提供等事例集】」(平成 29 年 11 月 内閣府障害 者施策担当)の一部からの問題。
最初問題をさらっとみたとき、
「げ!またわけのわからないとこから来たよ」
と焦りましたが、
落ち着いてよく読むと、なんのことはない、事例の〇×でした。
これは、障害者(障害児)に対する「合理的配慮」についてのお話です。
「合理的配慮」とは、
「障害者の権利に関する条約」に規定されている、
障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう」
というものです。

つまりここは、どうしたら障害児が学校生活をスムーズに送れるようになるかな~、できる配慮はなにかな~、というポイントで選択肢をみていけばよいのです。
この問題は、たとえば保健や心理で学ぶ発達障害の知識や、
栄養で学ぶ障害児への食事の知識なんかが必要でしたね。


twi-4234


はい、いかがでしょうか?
今回の根拠の説明で、皆さんのもやもやが少しでも晴れますように。



2019年04月30日

言語表現のジェスチャーについて

引き続き、桜子先生です。

今ミントアイスをいただいたので、元気です。
そんなわけで、今日はブログもう1本いきます!

実技試験、言語表現のジェスチャーについて。
…今年の受験の手引きをみて、驚きました。
「お話の内容をイメージできるよう、適切な身振り・手振りを加えてください」
という一文があったからです!

今まで、ジェスチャーをしろ、という要件はありませんでした。
2019年からはじめて加わったのですね。

これどうしてだろ?
試験官が、同じお話聴き続けて飽きるから?
いやいや、そんなわけないですよね。
あえてこの要件をつけてきたからには、理由があるはず。

そこで、私が考えるジェスチャーのポイントは、
以下の通りです。

①3分間のお話の中で、効果的に3~4回前後入れる
②ジェスチャーの範囲は、からだの幅の範囲で
③ジェスチャーで子どもの集中力を途切れさせない

まず①
ジェスチャーをどこで入れるのが効果的かといいますと、
動きのあるセリフのところです。
たとえば「3びきのこぶた」で、
こぶたがとんとん、と釘を打つところ。
オオカミがふ~~~と息を吹きかけるところ。
たとえば「ももたろう」で、
ももがぱかん!とわれるところ。
鬼が最後に反省して泣くところ。
たとえば「3びきのやぎのがらがらどん」で、
やぎがカタコト橋を渡っていくところ。
たとえば「おむすびころりん」で、
ねずみがおもちをぺったんつくところ。

セリフを吟味しながら、
ジェスチャーを加えていってくださいね。
そして動作は、ゆっくり目のほうがよいですよ。

②ジェスチャーの動きの範囲ですが、
からだを正面に向けたときに、
手は顔の横まで。
または肩の幅まで。
この長方形の範囲でするといいですね。


これは②に通じるのですが、
あまり派手なジェスチャーをすると、
子どもがそれに気を取られ、
お話に集中できない、と判断されます。



これは私の経験なのですが、
自身はミュージカルをずっとやってきていて、
普段から「芝居がかってる」といわれる人間です・・・
で、実技試験、自信満々に言語を選んで、
派手にジェスチャーも加え、演技してきました。
・・・結果、33点でした。
自分が講師になってわかったのは、
素話は演劇ではない、ということです。
あくまでも、話一本で子どもに集中して話を聴かせるので、
大げさな演技や、派手なジェスチャーは、マイナス要因になるのです。

ていねい、ゆっくり、
子どもの反応をみながら(という演技をしながら)、
「素話」をしてきてくださいね!